
Marc Jones
[ロンドン 19日 ロイター] - JPモルガンのストラテジストは19日、新興国通貨の投資判断を「オーバーウエート」から「マーケットウエート」に引き下げた。過去1年間の力強い上昇を受け、短期的なポジションが現在「買われ過ぎ」の状態になっていると指摘した。
南アフリカランドの投資判断も「オーバーウエート」から「マーケットウエート」に引き下げた。同行は先週すでに中・東欧のリスクを削減し、メキシコペソの投資判断も調整していた。
同行のストラテジストは顧客向けリサーチノートで、「ポジションの過度な集中により短期的にリスクを削減すべき時期があり、われわれの見解では今がその時期の一つだ」と述べた。
海外投資家の間では昨年、米国の関税政策による影響にもかかわらず、新興国資産への投資意欲が再燃。魅力的な金利水準と割安な資産価格に加え、ドルが約10%下落したことがさらなる追い風となった。
こうした資金回帰により、MSCIの新興国通貨指数.MIEM00000CUSは過去12カ月で約7.5%上昇し、新興国の現地通貨建て債券は約20%のリターンを上げ、MSCIの新興国株価指数.MSCIEFは約40%急騰した。
JPモルガンによると、年初から新興国市場への資金流入がさらに急増し、同行の新興国為替リスク選好指数が著しく買われ過ぎの領域に達し、「売りシグナル」を発動する基準値を大幅に上回ったという。
ストラテジストらは「われわれは新興国通貨にポジションが積み上がっていることを指摘した。短期的に利益を確定するには十分な状況だ」と述べた。
また、新興国市場はベネズエラやイラン、米連邦準備理事会(FRB)の独立性、米連邦最高裁の判決、新たな関税の脅威を伴うグリーンランドと年初から「他の多くのノイズ」にも直面してきたと指摘。これらの展開は新興国通貨の投資判断を変える主な要因ではなかったものの、こうした主要な懸念材料が互いに影響し合う可能性があると指摘した。