
12月3日(ロイター) - 米マイクロソフトMSFT.Oの複数の部門が、特定の人工知能(AI)製品の売り上げ成長目標を引き下げたことが分かった。ハイテク系ニュースサイト「ジ・インフォメーション」が3日、報じた。多くの営業スタッフが6月末までの会計年度に目標を達成できなかったことが背景にあるとみられる。
同報道はクラウドサービス「Azure(アジュール)」の営業担当者の話として、同社が特定製品の成長率目標を引き下げるのはまれだとした。
マイクロソフトの株価は午前の取引で約2.6%下落している。
今回の目標引き下げは、AIの実用化に関する懸念を高める可能性が高い。今年実施された米マサチューセッツ工科大学(MIT)の調査から、AIプロジェクトのうちパイロット段階から本格導入に移行できるのはわずか約5%にすぎないことが明らかとなっている。
マイクロソフトが10月に発表した第1・四半期(7─9月)の設備投資額は前年同期比で74%急増した。エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は2026年度の設備投資の伸びは25年度を上回ると述べた。また、少なくとも会計年度末まではAIの能力面での制約が続く見通しだと述べた。
マイクロソフトは、ロイターのコメント要請にすぐには応じていない。