
[1日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアNVDA.Oは1日、半導体設計支援ソフト大手シノプシスSNPS.Oに20億ドル出資すると発表した。両社はエヌビディアの人工知能(AI)技術を活用し、半導体製品の設計に必要な新ツールの共同開発に向けた複数年にわたる提携の一環。
両社によると、エヌビディアはシノプシスの普通株式を1株当たり414.79ドルで取得した。
シノプシスの株価は一時5%超上昇した。エヌビディアは序盤で下落していたものの、午後には1.4%上昇に転じた。
シノプシスのサシン・ガジ最高経営責任者(CEO)は「次世代のインテリジェントシステム開発の複雑さとコストは、エレクトロニクスと物理をより深く統合し、AI機能によって加速されたエンジニアリングソリューションを必要としている」と述べた。
シノプシスのソフトウエアは、半導体からジェットエンジンまで、あらゆるものの設計に広く使われている。エンジニアはコストのかかる試作品の製造に取りかかる前に、シノプシスのツールを使ってコンピューター上で仮想的にシミュレーションを行う。こうしたシミュレーションには数週間かかっていたが、両社のCEOによると、エヌビディアの半導体を使えば数時間に短縮できる。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは「桁違いのスピードアップは、これまで不可能だった可能性を解き放つことになる」と語った。