
[ 11月20日 ロイター] - アボットABT.Nは木曜日、がん検査メーカーのExact Sciences EXAS.O を、負債を含めて最大230億ドルという取引で買収すると発表した。
この買収により、エグザクト社の主力製品である大腸がん検査薬Cologuardと早期乳がん検査薬Oncotype DXがアボット社の診断薬ポートフォリオに加わり、COVID-19検査キットの減収を補うことになる。
アボット社は1株当たり105ドルを現金で支払うが、これはイグザクト株の最終終値に対して22%近いプレミアムを意味する。イグザクトの株価は市場前の取引で18%以上上昇し102.1ドルとなった。
バーンスタイン社のアナリスト、クリスチャン・ムーア氏は、この入札は2023年以来イグザクトが取引されたことのない水準であると述べた。このプレミアムは、木曜日のアボット社の株価を圧迫する可能性がある。
この取引は約210億ドルの株式価値となり、イグザクトの推定純負債約18億ドルを吸収することを前提としている。
アボット社によると、この買収は2027年まで調整後一株当たり利益に対して希薄化をもたらすという。
ムーア氏はまた、この取引の戦略的根拠についても懸念を示し、アボット社にはイグザクト社の検査から利益を得るような腫瘍学事業がないと指摘した。
アボット社の診断薬事業には、心臓病や感染症の検査、COVID-19のような病気の迅速検査、遺伝子マーカーやウイルスを検出する高度な分子検査などがある。
エグザクト・サイエンシズの今年の売上高は30億ドル以上と予測され、有機的成長率は10%台後半で、アボット社の診断薬売上高は年間120億ドル以上に増加する。
この買収は、イグザクトの株主承認後、2026年第2四半期に完了する予定である。