
Padmanabhan Ananthan Christy Santhosh
[ 11月18日 ロイター] - 米国食品医薬品局(FDA)は、アローヘッド社ARWR.Oの、血液中の脂肪レベルが極めて高くなる遺伝性疾患の治療薬を承認した。
今回の承認は、アローヘッド社にとって初の上市となり、家族性カイロミクロン血症症候群として知られる遺伝性疾患に対する治療薬としては米国で2番目の承認となる。
クリストファー・アンザロン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、レデンプロというブランド名で販売されるこの薬の年間卸売価格は6万ドルであるとアナリストに語った。
この薬は年内に米国で発売される予定である。
FCSは、脂肪粒子を分解する酵素であるリポ蛋白リパーゼの欠陥によって引き起こされるまれな遺伝性疾患で、血中のトリグリセリド濃度が非常に高くなる。
この疾患は腹痛や、重症の場合は急性膵炎などの症状を引き起こす。
イオニス・ファーマシューティカルズONS.Oの月刊注射薬Tryngolzaもこの疾患の治療薬として承認されている。これは2024年12月に発売され、2025年第3四半期に3200万ドルをもたらした。
Redemploは3ヶ月に1回の注射で、より便利な投与スケジュールを提供する、とアンザローンは承認前にロイターに語った。
この薬はRNAベースの技術を使って、脂肪代謝を調整するアポリポ蛋白質C-IIIの産生を抑える。
B.ライリー・セキュリティーズのアナリスト、マディソン・エル・サーディ氏は、「アローヘッド社の薬剤がより大きな市場シェアを獲得すると思う」と、今回の決定に先立ち述べた。
LSEGがまとめたデータによると、アナリストは平均して、この薬が2031年までに約14億ドルをもたらすと予想している。
75人の患者を対象とした後期臨床試験において、Redemploはプラセボと比較して、この疾患の主要な特徴であるトリグリセリドを80%減少させ、膵炎のリスクを83%減少させた。
アローヘッドはRedemploに関してサノフィSASY.PAと提携し、大中華圏における同薬の開発・商業化の独占権をフランスの医薬品メーカーに与えている。