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米主要空港で最大10%減便へ 政府閉鎖長期化で 数十万人に影響

ロイターNov 7, 2025 3:59 AM

Rajesh Kumar Singh David Shepardson Doyinsola Oladipo

- 米トランプ政権は管制官不足を理由に主要空港での減便を命じた。米政府機関の一部閉鎖が過去最長となった余波を受けた形で、数十万人の旅行者に影響が及ぶ見込みだ。

米航空各社は6日、運航計画の調整と顧客からの問い合わせへの対応に追われた。航空分析会社シリウムは、この措置で最大1800の国内便が欠航となり、1日当たり26万8000席が減ると推計している。国際線は対象外。

ダフィー米運輸長官は5日、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴを含む主要40空港で7日から運航を10%削減するよう命じた。商用便と貨物便の双方が対象となる。

米連邦航空局(FAA)はその後計画を修正し、航空各社に対し米東部時間7日午前6時(日本時間午後8時)から10日まで国内便を4%削減し、14日までに削減幅を10%へ拡大すると発表した。FAAでは人員が3500人程度不足しており、政府閉鎖前から多くの職員は時間外勤務や週6日勤務を強いられているという。

<航空会社の減便計画>

アメリカン航空AAL.Oは40空港でスケジュールを4%削減する。7日から10日まで1日当たり約220便が欠航となる見込みだ。欠航の大半は地域路線で、同社は1日約6000便の運航を維持し、顧客への影響を抑えるとしている。

デルタ航空DAL.Nは7日に国内で約170便を欠航すると発表した。8日は旅行需要が少ないため欠航はさらに減る見込みだ。

ユナイテッド航空UAL.Oは7日から9日までフライトの4%を削減し、1日当たり欠航は200便未満となる見通しだ。サウスウエスト航空LUV.Nは7日に約120便を欠航する。

今回の政府閉鎖で航空管制官約1万3000人や保安職員5万人が無給で勤務を強いられ、人員不足によって既に全米で数万便の遅延が発生。航空会社はこれまでに320万人以上の旅行者が影響を受けていると推定している。

今月下旬に控える感謝祭の休暇期間中の旅行に混乱が生じる恐れも高まっている。アナリストは感謝祭の繁忙期前に閉鎖が終了すれば、業績への影響は小幅にとどまると予測している。しかし、政府閉鎖がさらに長期化した場合、航空業界全体にマイナスの影響が出るとの指摘も出ている。

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