
[ 10月29日 ロイター] - 米食品医薬品局は、心臓や神経を損傷する可能性のある希少疾患に対する実験的な遺伝子治療を試験するインテリア・セラピューティクスNTLA.Oの2つの後期臨床試験を保留したと、同社が水曜日に発表した。
ケンブリッジに本社を置く同社の株価は、拡大取引で約17%下落した。
FDAの決定は、試験のうちの1つで、ネキシグラン・ジクルメラン(nexiguran ziclumeran)(nex-z) と呼ばれる治療薬を投与された患者が、グレード4の肝酵素上昇とビリルビン値上昇(いずれも潜在的な肝障害の兆候)を起こしたという、深刻な安全性イベント((link))を受けたもの。
この患者は入院し、治療を受けている。
この治療法は、トランスサイレチンアミロイドーシス(臓器に蓄積する欠陥タンパク質によって引き起こされる稀な進行性疾患)に対する1回限りの遺伝子編集治療として試験されている。
この疾患は、心臓に影響を及ぼす心筋症(ATTR-CM) や、神経を損傷する多発性神経炎(ATTR-PN) を引き起こす可能性がある。
今週初め、Intellia社はこの有害事象を受け、後期臨床試験の両方で投与とスクリーニングを一時停止した。
FDAは同社に口頭で臨床保留を通知し、30日以内に正式な文書を発行すると述べた。インテリア社は、できるだけ早く問題を解決するためにFDAと緊密に協力する予定であると述べた。
ジョーンズ・トレーディング社のアナリスト、デバンジャナ・チャタルジー氏は、今回の保留は株価の見通しに「意味のある影響ではない」と述べ、すでに投与が一時停止されていることを指摘した。また、同社が有害事象の原因を調査している間、「当局が慎重になりたいと考えるのは理解できる」と付け加えた。
「インテリア社が規制当局の問題に直面するのは今回が初めてではありません。「我々は、2、3ヶ月以内に臨床試験が再開されるかもしれないと楽観視している。