
[ 10月29日 ロイター] - KLAコーポレーションKLAC.Oは2日、AIに関連した同社のチップ製造装置への旺盛な需要を背景に、第2四半期の売上高をウォール街の予想を上回ると予想する一方、米中貿易摩擦の中で中国事業に大きなリスクがあることを示唆した。
生成的なAIアプリケーションを動かす高度なチップの需要は衰えることなく伸びており、ファブと呼ばれる半導体製造工場で使用されるニッチな装置を製造するKLAのような企業に利益をもたらしている。
LSEGがまとめたデータによると、KLAは第2四半期の売上高をアナリストの平均予想31.8億ドルに対し、約32.3億ドルと見込んでいる。
2024年6月期のKLA総売上高の10%以上を占めるTSMCは、ドナルド・トランプ大統領がチップのサプライチェーンのオンショア化を迫る中、米国での生産も拡大しており、同社の設備に対する需要を押し上げる可能性がある。
KLAの第1四半期の売上高は32億1,000万ドルで、予想の31億7,000万ドルを上回った。
項目を除いた利益は1株当たり8.81ドルで、アナリスト予想は8.61ドルだった。
中国リスクが重荷
KLAは、米国の対中貿易摩擦により、今後5四半期で3億ドルから3億5,000万ドルの売上高減少を見込んでいる。
これは、「米国政府による輸出規制強化の結果、中国の特定の顧客に関連する市場アクセスの損失が追加される」ことを強調するものであると、同社は株主宛の書簡で述べている。
KLA社の株価は2%以上下落した。
北京は、中国への高度なAIチップの販売に関するワシントンの輸出規制を長い間苛立たせており、報復措置や米国半導体企業の中国での販売能力に関する懸念を引き起こしている。
中国向け売上はKLAの第3四半期の総売上の39%を占めた。
コンピューター・チップ製造装置の世界最大のサプライヤーであるASMLASML.ASも、 (link)、来年は中国の売上が大幅に減少するだろうと警告している。