
[23日 ロイター] - ロンドン証券取引所グループ(LSEG)LSEG.Lは23日、清算部門の株式20%を銀行グループに売却すると発表した。同部門の価値を8億5000万ポンド(11億4000万ドル)と評価した取引。「スワップクリア」事業からの利益配分を引き上げる計画も発表した。
市場予想を上回る四半期決算と同時に発表され、LSEGの株価は同日序盤に8%上昇した。
「ポスト・トレード・ソリューションズ」部門はリスク管理と効率化ツールを提供することで非清算デリバティブ(資産の金融契約の一種)市場をサポート。スワップクリアは金利スワップの清算サービスを提供する。
LSEGは11行から成る銀行グループがポスト・トレード・ソリューションズ部門の株式を1億7000万ポンドで購入すると発表。この結果、スワップクリアからの余剰収益のうち各行の取り分は今年、30%から15%に低下するという。各行はスワップクリアの創設メンバー。
LSEGはスワップクリアからの利益配分を増やすため、11億5000万ポンドを2回に分けて支払う。各行のシェアは2026年以降、10%に低下するという。
LSEGは23日、市場予想を上回る第3・四半期利益を発表。アナリストが注視している年間契約額の伸びが年末にかけて加速するとして、今年のマージン見通しを引き上げた。
また、26年2月までに10億ポンド相当の自社株買いを実施するとも発表した。
ロイターはLSEGの旗艦ニュース・データ端末「ワークスペース」にニュースを提供している。