エリ・リリーとノボ・ノルディスクの株価急落！トランプ氏がOzempicの価格を150ドルに引き下げると発表、GLP-1市場に大変化の兆し？

TradingKey - 糖尿病薬Ozempicの大幅値下げをトランプ氏が発表したことを受けて、エリ・リリー（Lilly）とノボ・ノルディスク（Novo Nordisk）の株価が大幅に下落しました。この記事執筆時点で、エリ・リリー（LLY）は5%以上、ノボ・ノルディスク（NVO）は3%以上下落しています。

10月16日木曜日、トランプ氏はホワイトハウスのオーバルオフィスでの記者会見で、ノボ・ノルディスクが製造する糖尿病薬Ozempicの価格が「まもなく大幅に下がる」と発表しました。患者の自己負担額は150ドルにまで引き下げられる予定で、これは現在アメリカでの標準価格1000ドルの15%に相当します。また、ノボ・ノルディスクが自己負担で購入する患者に提供している価格499ドルの30%にあたります。

ノボ・ノルディスクの最大の競争相手であるエリ・リリーも、ZepboundやMounjaroなどのGLP-1系の減量薬を製造しています。

今回の記者会見のもともとの主な目的は、アメリカ政府がドイツの製薬会社メルク（Merck KGaA）と、製薬会社が体外受精（IVF）の費用を引き下げる代わりに、アメリカ側が薬品に対する課税を一時停止するという合意に至ったことを発表することでした。以前、アメリカはバイオ医薬品企業のファイザー（Pfizer）やアストラゼネカ（AstraZeneca）と薬品価格の引き下げで合意に達しています。

今年8月、トランプ氏はエリ・リリーやノボ・ノルディスクを含む世界の主要17社の製薬会社に、アメリカでの薬価引き下げを要求しました。それ以来、ノボ・ノルディスクは価格引き下げの計画を検討しています。また、ノボ・ノルディスクのOzempicやWegovyは、インフレ削減法（IRA）の価格交渉リストに追加され、追加の圧力に直面しています。したがって、今回のアメリカ政府による減量薬市場への介入は、ウォール街で予想されていました。

しかし、連邦医療保険・医療補助サービスセンター（CMS）の責任者は、価格交渉がまだ進行中であり、トランプ氏が結果に満足するまで合意には至っていないと説明しています。

GLP-1市場の今後について、アナリストのティボー・ブーテリン（Thibault Boutherin）氏は、市場シェアと価格圧力の影響で、アメリカにおける2026年のGLP-1糖尿病事業が減少する可能性があると述べています。

ブーテリン氏は、ノボ・ノルディスクのOzempicのアメリカ以外での成長は、カナダや新興市場におけるジェネリック薬との競争によって影響を受ける一方、Wegovyの売上成長は、ジェネリック薬やエリ・リリーのMounjaroおよびZepboundとの競争によって制約を受けるだろうと述べています。

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