
[15日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーMS.Nが15日発表した2025年第3・四半期(25年7─9月期)決算は、純利益が前年同期比45%増の46億ドルだった。1株当たりは2.80ドルで、LSEGがまとめた予想の2.10ドルを上回った。総収入は18%増の182億ドルで市場予想の167億ドルを上回った。他の金融大手と同様に、企業の合併・買収(M&A)と新規株式公開(IPO)が急増した恩恵を受けた。
大型案件などで今年のM&Aは世界で3兆ドルを突破。堅調な米経済や米利下げ観測、トランプ政権による規制緩和への期待から、企業同士の取引や資本市場への参入が活発化している。テッド・ピック最高経営責任者(CEO)は「各事業とも業績は好調だった」と総括した。
投資銀行業務の収入は前年同期比44%増の21億1000万ドル。アドバイザリー収入はM&A取引成立の増加により25%増の6億8400万ドルだった。
株式引受の収入は80%増の6億5200万ドル。債券引受は39%増の7億7200万ドル。株式収入は35%増の41億2000万ドル。債券収入は8%増だった。
主力事業であるウェルスマネジメント部門の収入は13%増の82億ドル。ウェルスマネジメントと投資運用部門を合わせた顧客資産総額は8兆9000億ドルに達し、目標の10兆ドルに近づいている。
モルガン・スタンレーの株価は、午前の取引で約6%上昇している。