Kamal Choudhury
[ 9月15日 ロイター] - スイスの医薬品メーカーであるノバルティスNOVN.Sと医薬品開発会社であるモンテローザ・セラピューティクスGLUE.Oは、免疫関連疾患の治療法を開発するために最大57億ドルのライセンス契約に合意したと、両社が月曜日に発表した。
この契約により、モンテローザは契約一時金として1億2000万ドルを受け取り、さらにマイルストーンとロイヤルティを受け取る可能性がある。
ボストンに本社を置くモンテローザ社の株価は、この発表を受けて早朝の取引で50%上昇した。
免疫関連疾患は、免疫系が誤って健康な組織を攻撃し、炎症や損傷を引き起こすことで発生する。これらの治療困難な疾患は患者のQOLに深刻な影響を与える 。
今回の契約により、ノバルティスは未公表の創薬ターゲットに対する独占的権利と、Monte Rosaの初期段階の免疫学ポートフォリオからさらに2つのプログラムをライセンスするオプションを付与される。
ウェドブッシュのロバート・ドリスコル氏は、この契約はMonte Rosaの分子接着剤分解剤探索プラットフォームが既存の大手製薬会社のパートナーから「追加的な検証」を受けたことを意味すると述べた。
MonteRosaのプラットフォームQuEENは、人工 知能と機械学習を用いて 、新しい分解剤(病気の原因となるタンパク質を分解するように設計された低分子)を発見・開発するもので、ノバルティスはこれを臨床開発・商品化する。
この契約により、モンテローザはノバルティスの開発能力を活用してプログラムを推進し、全額出資のパイプラインで重要なマイルストーンを達成するために資金を使うことができる、とドリスコルは付け加えた。
両社は昨年、早期段階の自己免疫・炎症治療薬であるMRT-6160について、同様の1億5000万ドルの契約一時金契約を結んでいる。
この契約はノバルティスにとって、中国のアルゴ・バイオファーマシューティカル社との実験的心臓治療薬に関する最大52億ドルの提携に続く、今月2件目の大型契約となる (link)。
モンテローザ株は金曜終値まで年初来で約31%下落していた。