[12日 ロイター] - 米トランプ政権は、新型コロナウイルスによる子ども25人の死亡にはワクチン接種と因果関係があるとして、接種制限を検討している。米ワシントンポスト紙が12日、事情に詳しい4人の話として報じた。
同紙によるとこの判断は、ワクチンの副作用や接種後の不調について、未検証の情報も含め連邦ワクチン有害事象報告システム(VAERS)に提出された情報に基づいているとみられる。
記事によれば、トランプ政権の保健当局者は来週、CDCの専門家諮問委員会における新たなワクチン接種勧告について検討する会合で、因果関係に関する主張を発表する予定だという。ロイターはこの報道を独自に確認していない。
米保健福祉省は電子メールでの回答で、食品医薬品局(FDA)や疾病対策センター(CDC)の職員がVAERSやその他の安全性監視データを日常的に分析していると説明。ワクチン安全性のデータが公表されるまで、「あくまで臆測にすぎない」とした。
モデルナMRNA.Oは電子メールで、子どもや妊婦に対する同社の新型コロナワクチンで、90か国以上の規制当局は新たな安全性上の懸念や未公表の問題を確認していないと説明した。
ファイザーPFE.Nは声明で、ビオンテック22UAy.DEと共同開発したワクチンは10億人以上に接種されており、成人、青少年、子どもを含め「安全性の高いデータが十分に示されている」と述べた。
ケネディ厚生長官は以前からワクチン接種に批判的で、新型コロナワクチンの推奨を大幅に縮小。健康な子どもや青少年、妊婦への定期接種の指針を撤回し、65歳以上には接種を認める一方、若年層については基礎疾患を持つ人に対象を限定した。
トランプ大統領は、議会からの圧力や公衆衛生上の懸念、全国的なワクチン政策変更に伴う政治的リスクにもかかわらず、ケネディ氏を支持している。