[ 9月9日 ロイター] - チップ設計ソフトウェアのプロバイダーであるシノプシスSNPS.Oは、デザインIP事業の不振が響き、第3四半期の売上高がウォール街の予想を下回り、株価は18.5%近く下落した。
同事業には、シノプシスのインターフェイス、セキュリティ、組み込みプロセッサの知的財産権とIPインプリメンテーション・サービスが含まれる。
同部門の業績不振は、案件が実現しなかったことが主因であり、新たな輸出規制により中国での設計開始が阻害されたことや、主要顧客であるファウンドリ企業が苦境に立たされたことが原因であると、サシーン・ガジCEOは決算発表後の電話会見で述べている。
7月上旬、米国は5月下旬に課していたチップ設計ソフトウェア開発企業に対する中国への輸出規制を解除した。
シノプシスは、ファウンドリ顧客向けのIP構築に多額の投資を行っており、2025年後半にはリターンが期待できるとGhazi氏は電話会議で述べた。しかし、この顧客は 市場や顧客関連の理由で撤退 した。
シノプシスは、Nvidia NVDA.O、Intel INTC.O、Qualcomm QCOM.Oなどをパートナーに持ち、先端プロセッサの設計に使用されるソフトウェアとハードウェアを提供している。
カリフォルニア州サニーベールに本社を置くシノプシスは、中国の市場規制当局から条件付き承認((link))を得た後、7月に350億ドル規模の現金と株式によるエンジニアリング設計会社アンシスの買収を完了した。昨年初めに発表されたこの買収は、英国を含む市場で厳しい独占禁止法上の監視に直面していた。
LSEGがまとめたデータによると、同社の7月31日締め第3四半期の売上高は17億4000万ドルで、アナリスト予想の17億7000万ドルを下回った。
調整後の1株当たり利益は3.39ドルで、こちらも予想の3.74ドルを下回った。
シノプシスの今四半期売上高は22.3億ドルから22.6億ドルと予想され、アナリストは20.9億ドルと予想している。
ライバルのケイデンス・デザイン・システムズCDNS.Oは7月、 (link)、年間売上高と利益の見通しを引き上げた。