[ 8月28日 ロイター] - アウトルック・セラピューティクスOTLK.Oは木曜日、米国保健規制当局が、目のかすみを引き起こす目の病気の一種を治療する実験薬の承認を拒否したと発表し、同社の株価はゴング前に70%近く下落した。
米国食品医薬品局は、いわゆる「完全回答書」の中で、同社が申請した湿性加齢黄斑変性症治療薬ONS-5010の有効性に関する実質的な証拠の欠如を挙げた。
加齢黄斑変性症は、視野がぼやけたり、死角ができたりする慢性の眼疾患で、高齢者の失明原因の第1位である。
FDAの決定は、アウトルック社の市場参入に向けた長期にわたる努力において、これまでの一連の挑戦に続く新たな後退を意味する。同社は2022年、FDAから追加情報の提出を求められ、眼疾患治療薬の申請を取り下げた。その1年後、FDAは製造上の問題を理由に承認を却下した。
ボブ・ジャーCEOは、「今回の結果には非常に失望しているが、ONS-5010を承認する可能性があるため、FDAと会談し、FDAの要求事項をさらに明確にするつもりである」と述べた。
FDAはOutlook社に対し、申請を裏付ける有効性に関する追加データを提出するよう勧告した。
同社の再提出された申請は、患者の視力改善についてロシュROG.Sの治療薬ルセンティスと比較検討した試験の結果に基づいている。
FDAの以前の懸念のいくつかに対処するためにアウトルックが実施した重要な試験では、ONS-5010は8週間の時点でロシュの薬剤に及ばなかった。
ルーセンティス以外に、すでに承認され使用可能な湿性加齢黄斑変性の治療薬には、リジェネロン社のREGN.Oアイリーアとロシュ社のバビスモがある。
Outlook社の薬剤は、Lytenavaという商品名で、欧州連合と英国で承認されている。