
Siddhi Mahatole
[ 8月28日 ロイター] - アウトルック・セラピューティクスOTLK.Oは11日、米保健当局が同社の実験的な眼科治療薬の承認を再び拒否したと発表した。
米国食品医薬品局は、いわゆる「完全回答書」の中で、同社に対し、湿性加齢黄斑変性症患者の治療薬であるONS-5010の申請をサポートするために、有効性に関する追加データを提出するよう勧告した。
湿性加齢黄斑変性症は、視野がぼやけたり、死角ができたりする慢性の眼疾患で、高齢者の失明原因の第1位である。
FDAの決定は、アウトルック社の市場参入に向けた長期にわたる努力の新たな後退を意味する。ベバシズマブとも呼ばれるこの薬剤は、FDAが追加情報を要求したため、同社は2022年に申請を取り下げていた。その1年後、FDAは製造上の問題を理由に同薬の承認を却下した。
ボブ・ジャー最高経営責任者(CEO)は、ONS-5010を承認する可能性について、「FDAの要求事項をさらに明確にするため、FDAと会談するつもりだ」と述べ、規制当局がさらなる臨床試験が必要かどうかについては明言していないと付け加えた。
アウトルックの再申請は、FDAの以前の懸念に対処するために実施された重要な臨床試験の結果に基づいている。しかし、この試験では、ONS-5010は8週間の時点でロシュROG.Sのルセンティスに及ばなかった。
「米国は大きなベバシズマブ市場であるため、同社にとっては大きな後退となる」とChardan Capital Marketsのアナリスト、Daniil Gataulin氏は述べた。同社は、次のステップに関する決定を下す前に、FDAが要求する追加的な確認証拠の把握に注力することになるだろう、とガタウリン氏は述べた。
湿性AMDの治療薬として承認されているのは、ルセンティスとともにリジェネロンREGN.Oのエイレアとロシュのバビスモである。
アウトルック社の薬剤は、リテナバという商品名で欧州連合と英国で承認されている。