[27日 ロイター] - 米百貨店コールズ KSS.Nは27日、2026年1月期の1株当たり利益見通しを0.50─0.80ドルと、従来の0.10─0.60ドルから上方修正した。数年にわたる再建策によるコスト削減や、新たな商品ラインアップによる顧客取り込みが奏功しつつある。コールズの株価は朝方の取引では一時27%上昇したものの、午後の取引では18%高近辺で推移している。
25年第2・四半期(25年5─7月期)決算の販売・一般管理費は前年同期比4.1%減。第1・四半期は5.2%減だった。調整後1株当たり利益は0.56ドル。LSEGがまとめた市場予想0.29ドルを大幅に上回った。既存店売上高は4.2%減。予想は5%減だった。純売上高も予想を上回った。
マイケル・ベンダー暫定最高経営責任者(CEO)は「粗利益率の拡大、在庫削減、経費削減を取り組んだ結果、第2・四半期の利益は堅調だった」と述べた。
関税措置やインフレが家計を圧迫する中、コールズは低中所得層の顧客を維持するため、自社ブランドで割引を増やしたり、新商品を導入したりしている。今年に入ってオハイオ州の商品発送センターを閉鎖し、宝飾や婦人服事業を縮小している。
アナリストの間では、売上高が予想を上回ったことは経営陣に多少の余裕を与えるものの、大幅な値引きを強いられ、ブランド力の構築に苦労しているとの指摘も出ている。