[ 8月12日 ロイター] - 7月の航空運賃統計が好調で、航空会社が軟調な需要環境に対応するためにキャパシティを抑えていることから、業界の価格決定力が向上していることが示唆され、米国の主要航空会社の株価は火曜日に急上昇した。
レガシーキャリアのユナイテッド航空UAL.O、アメリカン航空AAL.O、デルタ航空DAL.Nの株価はそれぞれ10%近く上昇し、格安航空会社のライバルであるサウスウエスト航空LUV.Nは午後の取引で4%上昇した。
小規模の同業他社であるアラスカ航空ALK.Nとジェットブルー航空JBLU.Oはそれぞれ約10%上昇し、格安航空会社のフロンティア・グループULCC.Oは22%急騰した。
火曜日に労働省労働統計局が発表したデータによると、航空運賃は6月に0.1%下落した後、7月には4%上昇し、6ヶ月ぶりに上昇した。
ドナルド・トランプ大統領による大幅な関税引き下げと予算削減に起因する不確実性により、旅行者は裁量支出を抑制し、計画を見直すようになった。
特に低予算志向の国内旅行者の需要が軟調なため、航空会社は運賃の割引を余儀なくされ、通常夏が稼ぎ時であるにもかかわらず利ざやが圧迫された。
航空会社はそれ以来、価格決定力を維持し利幅を確保するため、提供座席数を削減し、路線を再調整している。
7月に行われた第2四半期決算説明会では、大手経営陣が今年後半に航空会社のキャパシティを削減し、運賃を引き上げることができると自信を示した。