[ 8月4日 ロイター] - 米国の自動車用チップメーカーであるオンセミON.Nは月曜日、第2四半期の急激な減収を報告した後、第3四半期の利益が伸び悩むとの見通しを示し、同社株は10%以上下落した。
バッテリー電気自動車は、世界的な輸入関税や米国での借入コストの上昇など、不透明な経済環境のために販売台数が伸び悩んでいる。
関税によって自動車価格が数千ドル上昇し、インフレが加速する恐れがあるため、消費者は高額商品の購入に踏み切っている。
このため、自動車メーカーは生産計画の見直しや財政投資の差し控えを余儀なくされており、オンセミのような企業にも影響が出ている。
同社は決算会見で、特に北米と欧州でEV市場が依然として軟調で、回復が期待されたよりも遅れていることを認めた。
しかしオンセミは、過剰なチップ供給による長期的な需要低迷の後、最終市場全体で「安定化の兆し」が見られると述べた。
同社は、EVの航続距離延長に不可欠な炭化ケイ素製チップを供給する数少ないサプライヤーのひとつである。
同社は、自動車業界における広範な回復はまだ見られず、第3四半期は1桁台前半の成長しか見込めないと付け加えた。
電気自動車に対する7500ドルの連邦税額控除((link))の終了も、EV業界の先行きに暗雲を投げかけており、市場成長への打撃を予想する企業もある (link)。
LSEGがまとめたデータによると、オンセミの第3四半期の調整後利益は、アナリストの平均予想59セントに対し、1株当たり54セントから64セントと予想されている。
第3四半期の売上高は14億7,000万ドルから15億7,000万ドルと予想され、その中間値は予想の15億ドルをわずかに上回る。
同社の第2四半期の売上高は14.7億ドルで、予想の14.5億ドルを上回ったが、前年同期比では約15%減少した。