Niklas Pollard
[ストックホルム 7月18日 ロイター] - スウェーデンの防衛資材メーカー、サーブSAABb.STは金曜日、 第2四半期の営業利益予想を上回り、欧州の軍事費急増に伴い今年の売上がさらに 好調になるとの予想から ガイダンスを引き上げた。
このニュースにより、サーブの株価は取引開始直後に6%上昇した。
グリペン戦闘機メーカーは声明で、営業 利益が前年同期の13.3億スウェーデンクローナから19.8億スウェーデンクローナ((2億400万ドル)) に増加し、LSEGがまとめたアナリスト予想の平均値17.1億ドルを上回ったと 述べた。
ミサイルや高度な電子機器から潜水艦に至るまで、幅広い軍事機器を製造するサーブは、今年の対前年比売上高が16%から20%成長すると予想し、以前予想されていた12%から16%の成長から見通しを引き上げた。
同社は、今年上半期に既存事業売上高を22%増加させたが、営業利益は売上高を上回るペースで増加するとの見通しを改めて示した 。
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、同社が売上の半分以上を稼ぎ出している ヨーロッパで軍事費が高騰し、同地域が自国の防衛により大きな責任を負わなければならなくなる兆しがあるなか、同社グループは生産規模を拡大している。
ドナルド・トランプ米大統領が要求する国防予算の増額((link))をNATO加盟国が約束したことで、軍事費ブームがさらに強調され、サーブの軍備在庫は今年だけで2倍以上に増加した。
米ロッキード・マーチンLMT.N、仏ダッソー・アビエーションAM.PA、英BAEシステムズBAES.Lと競合する同社は、米国の関税脅威が不確実性を生む中でも、数千人の新規スタッフを雇用している。
ミカエル・ヨハンソン最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、サーブは今のところ、関税騒動によるサプライチェーンへの定量的な影響は見ていないと語った。
「私たち自身の能力開発、新しい生産ラインや新しい設備への投資は、完全に計画通りに進んでいます」とヨハンソンは語った。
(1ドル=9.7292スウェーデン・クラウン)