Puyaan Singh Christy Santhosh
[ 7月17日 ロイター] - アボットABT.Nは19日 、COVID-19検査需要の急減、米国の新関税、政府の 対外援助凍結により 、 今年10億ドル以上の財務的逆風が吹くと警告した。
医療機器大手のアボット 社も 第3四半期の利益が予想を下回った ため、 株価は 9%近く 下落した。
アボット社の 診断薬部門は最も大きな打撃を受け、COVID検査の売上減少や、医療機器を急な値引きで大量購入する中国の調達プログラムによる価格圧力により、2025年には7億ドルの売上高への影響が 予測される。
さらに、関税関連費用は総額2億ドル弱になると予想され、その影響は下半期に集中する。
しかし、ロバート・フォード最高経営責任者(CEO )は、関税は 「1月に我々が当初予想していたものよりも、逆風にはならないだろう」と述べた。ライバルのジョンソン・ エンド・ジョンソンJNJ.Nは水曜日、今年の関税コストについて (link)、予想を半分の約2億ドルに引き下げた。
アボット社の フォード社長は電話会見でアナリストに対し、 「 HIV検査に対する米国の資金援助(()凍結())と合わせると、10億ドル以上の逆風となる」と述べた。
トランプ政権による 対外援助停止の決定( (link))は、世界の最貧国のいくつかでHIVやマラリアなどの病気と闘うために重要な医療品や診断テストのサプライチェーンを根底から覆した。
LSEGがまとめたデータによると、アボット社は今四半期の利益を1株当たり1.28ドルから1.32ドルと予想しており、予想の1.34ドルを下回っている。年間売上高成長率は7.5%から8.0%と 予想された。
調整後ベースでは、同社は第2四半期に1株当たり1.26ドルの利益を計上し、予想の 1.25ドルを上回った。これは、同社の 持続グルコースモニタリング(CGM) 機器の販売が好調だった ため。
アボット社はまた、2028年までにジョージア州に製造施設を建設し、循環器事業をサポートする計画で、4月に発表したイリノイ州とテキサス州でのプロジェクトに加え、年内に稼動を開始する予定。