Svea Herbst-Bayliss
[ニューヨーク 7月14日 ロイター] - デザイン・ソフトウェア・メーカーの オートデスクADSK.Oは月曜日、規制当局への提出書類の中で、「戦略的優先事項」を追求し、「的を絞ったタックイン買収」のみを行う予定であると述べ、ソフトウェア会社のPTCPTC.Oとの取引はないことを示唆した 。
サンフランシスコに本社を置くオートデスクの株価は、コンピュータ・ソフトウェアおよびサービス会社であるPTC Inc.の買収を検討しているとの 憶測((link))が流れる中、先週末に12%近く下落した。
月曜日に米証券取引委員会に 提出された1段落の書類では、ボストンに本社を置くPTCの名前は挙げられていなかったが、両社を統合するために動いていたかもしれない取引が、現在テーブルから外れていることに疑いの余地はない。
同社は、「長期的な株主価値向上を推進する計画に自信を持っている」と述べ、クラウド、プラットフォーム、AIの分野で確立した戦略的優先事項を追求すると付け加えた。
同社はまた、有機的投資、標的を絞った買収、タックイン買収、フリーキャッシュフローの増加に伴う自社株買いプログラムの継続に 資本を配分する予定である、と提出書類に記載されている。
オートデスクの投資家はこのニュースを歓迎し、株価は金曜日の280.39ドルで取引を終えた後、市場前の取引で7%近く上昇した。一方PTCの株価は、先週約10%上昇した後、市場前取引で5%下落した。
オートデスクがPTCとの合併を見送ったことで、300億ドル規模の今年最大級の合併が実現する可能性があった。
ドナルド・トランプ米大統領の関税・税制政策や地政学的緊張による不確実性を背景に、ディールメーカーは上半期に慎重な姿勢を示していたため、投資家は数カ月前からM&A市場が下半期に火を噴くのではないかと期待していた。
オートデスクは 今年、アクティビスト投資家スターボード・バリューからの圧力 ( (link) )に直面し、4月には取締役会に2人の新人を加えた。