[ 6月23日 ロイター] - コンパス・パスウェイズCMPS.Oのシロシビンベースのうつ病治療薬
は月曜日、後期臨床試験で統計的に有意な効果を示したが、市場の期待には届かず、同社株は取引開始早々に38%急落した。
治療抵抗性のうつ病患者がCOMP360を6週間服用したところ、標準化されたうつ病尺度で測定された症状が、プラセボと比較して3.6ポイント減少した。
コンパスはこの結果を「統計学的に有意」としたが、アナリストや投資家の間では、5ポイント程度の症状軽減を期待していたため、落胆の声が聞かれた。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリストはメモの中で、ベネフィットの微弱な大きさと、治療の持続性と反応率に関する詳細の欠如が投資家心理の重石になっていると思われるとしながらも、全体的にポジティブなデータが最終的な承認を支持する可能性があるとしている。
Compass社は、6週間の調査結果について米国の規制当局と協議する予定であるが、その時期は明らかにしていない。
この合成シロシビン療法は、毎日使用する抗うつ剤に代わる短期的なエピソード療法として開発されたと、カビール・ナスCEOは月曜日の結果を前にロイターに語った。
Compass社によれば、COMP360の25ミリグラムの投与と心理的サポートの組み合わせにより、患者は統計的に有意な抑うつ症状の軽減もしくは寛解を達成することができたという。
この薬剤の中間段階のデータでは、以前自殺傾向に関する懸念が提起されていた。
独立したモニタリング委員会が本剤の安全性データを検討した結果、予期せぬ安全性所見はなく、「治療群とプラセボ群との間で自殺念慮の臨床的に意味のある不均衡」は認められなかったと同社は述べている。
コンパスは、心的外傷後ストレス障害や神経性食欲不振症など、他の精神疾患についてもこの化合物を試験中である。
同社は、2026年後半までにCOMP360を試験した別の後期段階試験から得られた26週間のデータを共有する予定である。