
Courtney Rozen
[ワシントン 23日 ロイター] - トランプ米大統領と実業家イーロン・マスク氏が主導した「政府効率化省(DOGE)」が任期を8カ月残して解散したことが分かった。DOGEは政府規模を削減するというトランプ氏の公約の象徴として華々しく発足したものの、批評家は測定可能な削減効果はほとんどなかったと指摘している。
人事管理局(OPM)のクポー局長は今月、DOGEの現状に関するロイターの質問に対し、「それは存在しない」と答えた。もはや「中央集権的な組織」ではないという。トランプ政権当局者がDOGEの終了について公にコメントするのはこれが初めて。
1月に設置されたDOGEは、トランプ大統領の2期目初期に、連邦政府機関の急速な縮小や予算削減、トランプ氏の優先事項へのシフトを図るため、ワシントン各所で精力的な活動を展開した。ロイターが確認した文書やクポー氏によると、OPMがDOGEの機能の多くを引き継いでいる。
DOGEの少なくとも2人の著名な職員は現在、トランプ氏が8月に署名した大統領令によって設立された新たな組織、ナショナル・デザイン・スタジオに関わっている。この組織は政府のウェブサイト改善を目指しており、民泊仲介大手エアビーアンドビーの共同創業者ジョー・ゲビア氏が責任者を務めている。
DOGEは数百億ドルの支出を削減したと主張したが、詳細な会計報告を公開しなかったため、外部の財務専門家が検証することは不可能だった。
ホワイトハウスのヒューストン報道官は「トランプ大統領は、連邦政府全体の無駄、不正、乱用を削減するという明確な任務を与えられており、そのコミットメントを積極的に果たし続けている」と、ロイターへの電子メールで述べた。