
Che Pan Wen-Yee Lee
[北京/台北 31日 ロイター] - オランダに本社を置く中国資本の半導体メーカー、ネクスペリアは中国にある自社の組み立て工場向けのウエハー供給を停止した。ロイターが顧客宛ての書簡を確認した。世界の自動車メーカーを悩ませる供給不足を一段と悪化させる恐れがある。
ステファン・ティルガー暫定最高経営責任者(CEO)の署名がある29日付の書簡によると、同社は26日付で南部広東省の東莞工場向け供給を停止した。理由は「現地経営陣が合意済みの契約上の支払い条件を順守しなかったことが直接の原因」としている。
ネクスペリアはオランダで大量の半導体を生産しており、自動車や家電分野で広く供給している。これらの半導体の多くは中国でパッケージ化されている。
書簡は「契約上の義務が完全に履行されない限り、当該拠点へのウエハー供給を再開することはできない。ネクスペリアは顧客への供給を確実に継続できるよう代替策を模索している」と説明した。
今回の決定は東莞や中国市場からの撤退を意図するものではなく、問題解決に向けて引き続き全力を尽くすとしている。