Max A. Cherney
[サンフランシスコ 8月18日 ロイター] - アーム・ホールディングスARM.Oは、アマゾン・ドット・コムAMZN.Oの人工知能チップの責任者であるラミ・シンノ氏を雇い入れ、完全な自社製チップの開発計画を強化したと、この件に詳しい関係者が月曜日に語った。
シンノ氏は、大規模なAIアプリケーションの構築と実行を支援するために設計された、TrainiumとInferentiaと呼ばれるアマゾンの国産AIチップの開発支援を担当していた。
これまでアームは自社製チップを製造してこなかった。その代わりに、顧客に販売するプロセッサーのコアアーキテクチャと命令セットを設計している。アップルAAPL.OやエヌビディアNVDA.Oのようなチップ設計者は、自社のチップにアームの技術を使用している。
アーム社は7月、利益の一部をチップやその他の部品の自社製造に投資する計画を明らかにした。レネ・ハース最高経営責任者(CEO)は、設計にとどまらず、チップレット(機能を特定した小型のチップをつなぎ合わせたもの)や完全なシステムを構築する可能性について語った。
ソフトバンク・グループ9984.Tが過半数を所有する同社は、顧客が販売するチップからロイヤリティを徴収している。アームベースのデバイスは世界中のほぼすべてのスマートフォンに搭載されており、同社の知的財産をベースにしたサーバーチップは、アドバンスト・マイクロ・デバイセズAMD.OとインテルINTC.Oが長年独占してきたデータセンター市場((link))に大きく進出している。
事業を拡大する幅広い計画の一環として、アーム社は、重要なチップの知的財産を供給するだけでなく、自社で完全な設計を構築するところまで拡大しようとしている。
ロイターが最初に報じたのは (link)、12月に行われた裁判の封印された証拠書類に記載された同社の計画と、2月に行われたライバルの幹部を雇用する取り組み (link)。
ここ数年、アーム社は完全なチップやシステムを構築するチームの強化を図ってきた。同社はその一環として、HPEHPE.Nの幹部で大規模なシステム設計の経験を持つニコラス・ドゥベと、インテルとクアルコムQCOM.Oのチップエンジニアであるスティーブ・ホルターを採用したと、この件に詳しい人物は述べている。
アマゾンでのシンノの努力は、AI作業に使用されるNvidiaのグラフィック・プロセッサよりも安価で優れた性能を提供するチップを設計するための、同社 (link) の努力の一部であった。