Olivia Le Poidevin Valerie Volcovici
[ジュネーブ/ワシントン 6日 ロイター] - スイスのジュネーブで開かれているプラスチック環境汚染を防ぐ国際条約の制定へ向けた政府間交渉でトランプ米政権が4日、プラスチックの生産量を規制する目標の設定に反対するよう複数の国に書簡で要請していたことが、ロイターの取材で明らかになった。
書簡は7月25日付で「われわれはプラスチック添加物やプラスチック製品の生産量目標設定、生産の禁止および制限といった非現実的な世界的取り組みを支持しない。こうした取り組みはわれわれの日常生活で使われているプラスチック製品全体のコストを押し上げるものだ」と記した。
今回の政府間交渉は、プラスチックの生産から廃棄に至るサイクル全体を通じた環境汚染に対処する国際条約の制定へ向けた「最後の機会」と位置付けられているが、合意が形成されるかどうかは見通せなくなった。
国際条約の制定を巡っては、参加国・地域の間で意見が大きく分かれている。石油生産国はプラスチックの生産量規制に反対する一方、欧州連合(EU)や小さな島国など100カ国余りは規制を支持している。