By Krystal Hu
[ニューヨーク 9日 ロイター] - 中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」は米国事業売却に備え、米国ユーザー向けアプリをリリースする準備を進めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。グローバルアプリとは別のアルゴリズムとデータシステムで動作するという。
TikTok社員が匿名でロイターに明かしたところによると、同社は過去数カ月間、グローバルプラットフォームからアプリのコードベースを転送・複製し、米国限定の新バージョンを構築してきた。
社内で「M2」と呼ばれるこの取り組みは9月が期限で、TikTokの米国事業と国際事業の間に最大の技術的な分離をもたらす可能性がある。
米国限定の新アプリはTikTokの中国本土限定版「抖音」と同様に、独立して機能するよう設計されている。関係筋によると、米国外のユーザーは自国のアプリストアで米国版を見つけることはできない。
また、新アプリは推奨アルゴリズムの訓練に米国ユーザーのデータのみを使用する予定で、グローバル版とさらに距離を置くことになる。その結果、大半のユーザーには米国内で生成されたコンテンツが推奨されることになるという。