By Foo Yun Chee
[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は27日、「フェイスブック」や「インスタグラム」を運営する米メタ・プラットフォームズ META.Oに対し、広告向けのトラッキングに同意するか、広告なしの有料モデルの二者択一をユーザーに迫るビジネスモデル「支払いか同意か(pay-or-consent)」の修正が不十分だと判断した場合、毎日支払いを求める罰金を科す可能性があると警告した。
実施された場合、1日あたりの平均世界売上高の最大5%が科せられる。
欧州委は4月、「支払いか同意か」モデルがデジタル市場法(DMA)に違反しているとして、メタに2億ユーロ(2億3400万ドル)の罰金を科した。DMA違反に認定したのは、2023年11月の導入から、メタがトラッキングを弱める方向で改定した24年11月まで。欧州委は、改定した同モデルを精査していた。
欧州委は、メタが24年11月に導入した改定モデルに限定的な修正しかしない方針だと指摘。欧州委報道官は、「(DMA)違反の決定で示した主要な要件を順守するのに十分だとは現段階で確認できない」と述べた。「これを踏まえ、次の措置を検討することになる」とし、6月27日から毎日、罰金支払いを求める措置を取る可能性もあるとした。
メタは、欧州委が自社を差別し、この2カ月の協議の間にゴールポストを移動させたと批判。
同社の広報担当者は「広告なしの定額制サービスか、広告付きの無料サービスかをユーザーが選択できることは、メタを除く欧州のどの企業にとっても正当なビジネスモデルであることに変わりはない」とし「EUの人々に提供する選択肢の幅は、EUの規則が求める要件に準拠しているだけでなく、それをはるかに超えるものだと確信している」と述べた。「欧州全土で、方向性を変え革新と成長に焦点を当てるべきだという議論が高まる中、EUは依然ビジネスに対し閉鎖的なことを示す」と指摘した。