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米4月雇用11.5万人増、失業率4.3%と横ばい 利下げ観測後退

ロイターMay 8, 2026 7:43 PM
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Lucia Mutikani Gertrude Chavez-Dreyfuss Michael S. Derby

- 米労働省が8日発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月から11万5000人増加し、伸びは市場予想を大きく上回った。失業率は4.3%と、前月から横ばい。労働市場の底堅さが示され、米連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を据え置くとの見方が強まり、月内に次期FRB議長に就任するとみられているケビン・ウォーシュ元理事が期待する利下げの観測は後退した。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は6万2000人増加(予想レンジ:1万5000人減─15万人増)だった。3月は18万5000人増と、17万8000人増から上方修正され、雇用は2カ月連続で力強く伸びた。

平均週間労働時間は34.3時間と、3月の34.2時間から延びたほか、平均時給は前年比3.6%増と、3月の3.4%増から伸びが加速。ただ、家計調査によると、経済的理由でパートタイム就労を余儀なくされている人の数は44万5000人増の490万人と、2025年2月以来の大きな伸びを示すなど、労働市場のひずみも浮き彫りになっている。

ロヨラ・メリーマウント大学のソン・ウォン・ソン教授(金融・経済学)は「経済は依然として雇用を創出しており、労働市場が崩壊している証拠はない」と指摘。「ただ、失業者の増加、労働力人口の減少、ヘルスケア関連の雇用への依存度の高さは、労働市場が徐々に力を失いつつあることを示している。FRBは今回の雇用統計を利下げの根拠ではなく、様子見の根拠と受け止める」との見方を示した。

フィッチ・レーティングスの米国担当チーフ・エコノミスト、オル・ソノラ氏は「労働市場は活況とまでは言えないが、多くの人が懸念していたほど崩壊しやすい状態にはない」と指摘。「失業率が安定した状態が続けば、FRBの焦点は再びインフレに戻る」とし、「物価圧力が強い状態が続けば、FRBの緩和バイアスは長く続かない」と述べた。

エコノミストの間では、米国とイスラエルによるイランに対する軍事攻撃の影響が雇用統計に反映されるのはまだ時間がかかるとの見方も出ている。

BMOキャピタル・マーケッツのチーフ米国エコノミスト、スコット・アンダーソン氏は、労働市場の需給はなお不安定な均衡状態にあり、物価上昇で家計の購買力が圧迫されれば再び急速に弱まる可能性があると指摘。「FRBが利下げを巡る様子見姿勢を崩す材料は、今回の雇用統計には見当たらない」と述べた。

<ヘルスケアが雇用増をけん引>

過去3カ月の雇用者数の増加は月平均4万8000人だった。4月もヘルスケアセクターが雇用増をけん引し、3万7000人増加した。高齢化を反映し、介護施設や在宅医療サービスでの増加が目立った。

運輸・倉庫業は宅配・メッセンジャー需要に支えられ3万人増加した。ただし同セクターの雇用は2025年2月のピークから10万5000人減少している。小売業は2万2000人増、社会福祉は1万7000人増となった。

一方、連邦政府は9000人減となり、2024年10月のピークから34万8000人(11.5%)の減少となった。

情報、製造、金融の各業種では雇用が減少した。雇用増を報告した業種の割合は3月の56.8%から53.8%に低下した。

失業率の算出に用いられる家計調査の内訳は弱い内容だった。家計調査ベースの就業者数は22万6000人減少し、9万2000人が労働力人口から退出した。労働参加率は3月の61.9%から61.8%に低下した。失業期間が5週間未満の人数は35万8000人増の249万6000人だった。

移民の減少と高齢化により、生産年齢人口の伸びに対応するために必要な雇用増は月0─5万人程度にとどまるとエコノミストは推計している。分岐点となる雇用増の水準が過去に比べ大幅に低下しているため、雇用の伸びがかなり鈍化しても失業率が急上昇することはないとみている。

<労働参加率は61.8%に低下、労働力人口から9万2000人離脱>

家計調査に基づく就業者数は22万6000人減。年初からは137万人減少した。労働力人口から離脱したのは9万2000人。年初からの累計は150万人に達した。

労働参加率は61.8%と、3月の61.9%から低下。昨年12月以降、下落傾向が続いている。

エコノミストは労働参加率の低下がなければ、失業率は4.4%に上昇していたと推計。就業を希望しながら求職を断念した人やフルタイムの職に就けずパートタイムで働く人を含む、より広義の失業率は8.2%と、3月の8.0%から上昇した。

<FRB利下げ観測後退>

今回の雇用統計を受け、もともと低かった年内の利下げ観測がさらに後退。先物市場では現在、年内の利下げの可能性はほぼ織り込まれておらず、FRBの政策金利は年末まで現行水準に維持されるとの見方が大勢になっている。

米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)のエコノミストは、コアインフレ率が高止まりする中、労働市場が底堅く推移していることに言及し、今回の雇用統計は年内の利下げを正当化するものではないと指摘。従来は今年9月と10月に利下げが実施されると予想していたが、利下げは2027年7月と9月になるとし、利下げ時期の見通しを後ずれさせた。

免責事項:本サイトで提供する情報は教育・情報提供を目的としたものであり、金融・投資アドバイスとして解釈されるべきではありません。

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