
Ann Saphir
[6日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は6日、軟調な労働市場に対応するため、連邦準備理事会(FRB)は年内に1回か2回の追加利下げが必要になる可能性があるとの見解を示した。労働市場は、物価上昇が実質賃金を圧迫し、新たな雇用機会も乏しい状態にあるとした。
総裁はロイターとのインタビューで、「金利については、非常にオープンマインドな考えを維持する必要がある」と指摘。FRBが先月開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定したことについて、「私は決定を支持したが、率直に言って、もう少し利下げを進めることも可能だったと思う」と述べた。
また、利下げを行うには、「関税の影響が収まり、インフレが下降軌道にあるというかなり強い確信が必要」と言及。同時に、利下げには「足元のデータに表れているよりも、労働市場がもっと困難な状況にあるという懸念が必要になる」と述べた。
物価安定と最大雇用というFRBの2つの責務に対するリスクは「比較的均衡している」としつつ、脆弱性は労働市場の側に傾いていると指摘。企業が想定する需要が実現しない場合、「解雇の少ない」労働市場はすぐに「ある程度の解雇を伴う」状況に変わりかねないと述べた。
一方、インフレ期待が抑制されていることを踏まえると、インフレ高騰が近いと考える理由はほとんどないとし、個人的にはインフレよりも労働市場についてやや懸念していると語った。
また、大学新卒者の失業率が労働者全体より高いことを示す最近のデータなど若者の就職難について「まさに雇用市場の不安定さを示す指標だ」とし、「経済情勢を考慮すると、現時点で私は追加利下げに傾いている。1回か2回かは判断が難しい」と述べた。