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米、ロシア船籍タンカーを大西洋で拿捕 ベネズエラ原油「封鎖」の一環

ロイターJan 7, 2026 11:12 PM

Idrees Ali Phil Stewart William James Lucy Papachristou

- 米国は7日、大西洋でベネズエラに関連する石油タンカー2隻を拿捕(だほ)した。うち1隻はロシア船籍で、米当局者はベネズエラ原油輸出に対する「封鎖」措置の一環としている。

ロシア船籍のタンカー拿捕にあたり、英国が米国に支援を提供。米軍によるロシア船籍の船舶拿捕は近年としては初のケースとみられ、ロシアは海洋法違反にあたると非難している。

拿捕されたロシア船籍の「マリネラ号」は以前は「ベラ1号」と呼ばれ、昨年12月に米沿岸警備隊によってベネズエラ近海の国際水域で追跡された後、ロシア船籍に変更していた。マリネラは数週間に及ぶ追跡後、アイスランド近くの大西洋で拿捕された。拿捕された際、ロシア潜水艦がマリネラを護衛していたという。

米軍欧州司令部はXへの投稿で、同タンカーが米国の制裁に違反したとして拿捕したと述べた。ヘグセス米国防長官は「制裁対象および違法なベネズエラ産石油の封鎖は、世界のどこにおいても完全に実施される」と同投稿に返信した。

バンス米副大統領は事前に一部が公表されたFOXニュースで放送予定のインタビューで「偽のロシア石油タンカーだった」とし、「制裁を逃れるためにロシアのタンカーを装おうとした」と述べた。

米政府関係筋によると、今回の作戦は米沿岸警備隊と米軍が実施。周辺海域にはロシア軍の艦艇のほか、ロシアの潜水艦もあったが、米国の船舶とどの程度接近していたかは不明で、米軍とロシア軍との間で衝突があった兆候はないとしている。

<ロシア、海洋法違反と非難>

ロシア運輸省によると、アイスランド近くの海域で米海軍がマリネラに乗り込み、その後、マリネラとの連絡が途絶えた。運輸省は声明で、1982年の国連海洋法条約に基づき、公海では航行の自由が規定され、いかなる国も正当に登録された船舶に対して武力を行使する権利はないと主張した。

ロシア国営タス通信によると、ロシア外務省は乗組員の人道的な扱いと迅速な帰国を求めている。

<英軍が支援>

英国防省は、ロシア船籍のタンカー拿捕に英国が支援を提供したと表明。米国の要請を受け、英軍艦艇が米軍の追跡を支援したほか、英空軍が航空監視を担当するなど、事前に計画された支援を提供した。今回の支援は「国際法を完全に順守して実施された」としている。

英国のヒーリー国防相は、今回の作戦はロシアやイランの制裁回避との関連が疑われる船舶を標的にしたものだったと説明。「制裁違反を取り締まる世界的な取り組みの一環だった」と述べた。

その上で、米国は英国にとって最も重要な防衛、安全保障面でのパートナーとの認識を示し、「米国との防衛関係は英国の安全保障に不可欠で、今回の円滑な作戦遂行はその実効性を示すものだ」と語った。

英政府によると、マリネラは対イラン制裁に関連して米国の制裁対象になっている。

<「影の船団」標的に>

米沿岸警備隊は7日、これとは別に、南米北東沿岸付近でベネズエラ産原油を積んだパナマ船籍のタンカー「Mソフィア」も拿捕した。ベネズエラ国営石油会社PDVSAの記録によると、同タンカーは満載状態だった。

マリネラに原油は積まれていなかったが、米国は同船とMソフィアがベネズエラとイランから制裁対象の原油を輸送するのに使用される「影の船団」に属するとしている。

ホワイトハウスのミラー大統領次席補佐官は声明で「海上エネルギー輸送は米国の法律と国家安全保障に合致するもののみ認められる」と述べた。

ボンディ米司法長官はマリネラの乗組員が沿岸警備隊の命令に従わなかったとし、訴追対象になると述べた。

免責事項:本サイトで提供する情報は教育・情報提供を目的としたものであり、金融・投資アドバイスとして解釈されるべきではありません。

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