
[24日 ロイター] - JPモルガンは24日、2027年の北海ブレント原油先物が1バレル=57ドル、米WTI先物は53ドルになるとの予想を示した。26年の予想はそれぞれ58ドルと54ドルに据え置いた。
この日は北海ブレントが62ドル台、WTIが58ドル台で推移した。
JPモルガンはノートで、25年の世界の石油需要が日量90万バレル増加して1億0550万バレルになると予想。26年も同様の増加が見込まれ、27年には日量120万バレル増加すると見通した。
一方、供給は需要を上回り、25・26年は需要の3倍のペースで増加した後、27年は伸びがその3分の1程度に減速するとの予想を示した。
供給増加の約半分は石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」以外の生産で、堅調なオフショアプロジェクトと世界のシェール生産の勢い継続がけん引するという。
OPECプラスは3月以降、生産を増加。米国、ブラジルなど他の産油国も供給量を増やしていることから供給過剰への懸念が一段と高まり、価格の重しとなっている。
JPモルガンは「結局、需要の伸びが日量80万─130万バレルの範囲にとどまれば、今後2年間の非OPECプラスからの供給ペースに匹敵する伸びとなり、OPECプラスが産油量を維持する前提なら市場は比較的均衡した状態を維持するとみられる」と述べた。