
[7日 ロイター] - 中国がレアアース(希土類)輸出の新たなライセンス制度の設計に着手したと、業界関係者が明らかにした。輸出の迅速化につながる可能性があるが、米国が期待する規制の全面撤廃には至らない公算が大きい。
関係者2人によると、中国商務省は一部のレアアース類輸出業者に対し、将来的に許可申請を簡素化する方針を伝え、業界向け説明会で必要書類の概要も示した。
別の関係者3人は中国当局が非公式にライセンス制度の整備を進めていると述べた。うち1人は実施までに数カ月かかる可能性があるとの見方を示した。
一方、他の業界関係者は新たな許可制度について、4月に導入された広範なレアアース輸出規制の撤廃を意味しないと指摘した。
新たなライセンスの有効期間は1年で、輸出拡大につながる見込みだ。各企業は書類の準備を進めており、顧客により多くの情報提供を求める見通し。年末までに状況が一段と明確になるとみられている。
一部のレアアース企業は、制度変更の通知をまだ受けていないとしている。
業界関係者は、防衛など機密分野に関わるユーザーの許可取得はより難しくなる可能性が高いとの見方を示した。