
[3日 ロイター] - モルガン・スタンレーは3日、来年前半の北海ブレント価格の予想を1バレル=57.5ドルから同60ドルに引き上げた。
石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国が2日の会合で来年1-3月の増産停止を決めたことや、最近米国と欧州連合(EU)がロシアに新たな制裁を科した点を理由に挙げた。
モルガン・スタンレーによると、来年の石油市場は「相当な供給超過」が予想され、第2・四半期がそのピークになる見込み。ただ第2・四半期までには非OPEC生産量の伸びが鈍化し、OPECの生産量も余力が縮小しているため、それほど大きく増加しないとみられ、2027年後半までに需給が均衡する道筋が開かれているという。
OPECプラスの増産停止決定についてモルガン・スタンレーは「当社の生産見通しを大幅に変えるわけではないが、重要なシグナルを送るものだ。つまりOPECプラスは引き続き市場環境に応じて供給を調整している」と分析した。