Arathy Somasekhar
[ヒューストン 6月26日 ロイター] - エタン貿易業者のSatellite Chemical USAとVinmar Internationalは、中国向け船舶へのエタン積み込みを許可する一方、無許可での中国でのエタン積み降ろしを禁止する米国政府の書簡を受け取ったと、事情に詳しい関係筋が明らかにした。
米国商務省が水曜日に受け取った書簡は、数週間前に中国へのエタン輸出に課されたライセンス要件に続くもので、出荷を停滞させ、船舶を米国メキシコ湾岸周辺に漂流させたり停泊させたりすることにつながった。
業界筋やアナリストによれば、この書簡は、政権がこの制限を解除する準備をしていると受け取られる可能性があるという。
それでも、米国のシェールガスから抽出され、主に石油化学原料として使用されるエタンの積み込みには消極的である可能性が高い。
ロイターが独占的に報じたところによると、米国は水曜日、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズEPD.Nとエナジー・トランスファーET.Nにも、 (link) 同様の書簡を送った。
サテライト・ケミカルUSAの親会社である中国のサテライト・ケミカル社002648.SZとヴィンマー社はコメントを拒否した。
米国のエタン輸出の約半分は中国向けであり、国内供給過剰の懸念からエタン価格の下落につながった。この規制はエタン生産者の利益を圧迫する可能性が高い。
LSEGとKplerの船舶追跡データによると、スーパータンカーGas Bluebonnetは6月12日にテキサス州のEnergy Transferのネダーランド施設で中国のSatellite Chemicals向けに積み込まれ、木曜日にはパナマ運河付近にいた。少なくとも9隻のタンカーが米国湾岸を漂流しているか停泊しており、2隻は積荷ドックに係留されていた。
エネルギー・トランスファーやエンタープライズのような輸出ターミナル・オペレーターは、バイヤーにドックでの積み込みを促すことができるため、短期的には恩恵を受ける可能性がある、と業界関係者は述べた。
それでも、ヒューストン近郊のエンタープライズ・モーガン・ポイント・ドックは、エタン規制の結果、数量が減少する可能性があるとチューダー・ピッカリング・ホルト&カンパニーのオドネル氏は述べた。
中国の石油化学企業は、天然ガスから抽出されるエタンをナフサよりも安価な代替原料として使用している。