Gleb Bryanski
[サンクトペテルブルク 19日 ロイター] - ロシア政府系ファンドのキリル・ドミトリエフ総裁は、ロイター通信に対し、石油市場の安定化に向け、ロシアと米国、サウジアラビアは必要なら協調行動を取ることができるとの考えを示した。
イスラエルがイランのナタンズとアラクにある核施設を夜通しで攻撃したと明らかにしたことを受け、19日の原油相場は急騰した。投資家の間では、中東紛争激化で原油の供給が混乱する恐れがあるとの懸念が高まっている。
ドミトリエフ氏は2020年にも協調行動を取った前例があると指摘した上で、「(ロシアの)プーチン大統領、(米国の)トランプ大統領、(サウジの)ムハンマド皇太子は、石油市場安定のために重要な役割を担った」と説明。「協調行動の具体的な内容に言及するのは時期尚早だが、前例に基づくと、こうした行動を取ることは可能だ」との見解を示した。
トランプ氏は20年春、新型コロナウイルスの感染拡大で原油価格が大幅に下落したのを受け、減産と市場安定化に向け、ロシアとサウジの間を仲介した。