
[ロサンゼルス 7日 ロイター] - 米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリーWBD.Oは7日、パラマウント・スカイダンスPSKY.Oによる1084億ドルでの敵対的買収の修正案について、取締役会の全会一致で拒否したことを明らかにした。
株主への書簡で、パラマウント案は「非常に多額の債務による調達」に依存し、成立リスクが高いと指摘。動画配信大手ネットフリックスNFLX.Oによる映画・テレビスタジオなどの827億ドルでの買収案への支持を改めて表明した。
パラマウントの提案は過去最大規模のレバレッジド・バイアウト(LBO)となり、実現すれば買収完了時に870億ドルの負債をパラマウントが背負うことになる。書簡では、パラマウントの修正案が「依然として不適切だ」と指摘。完了できなかった場合、ワーナー株主がリスクを負う恐れがあることなどを要因に挙げた。
パラマウントの提案は、オラクルORCL.Nのラリー・エリソン共同創業者が約400億ドルの個人保証を提供。540億ドルの負債で資金を調達し、1株当たり30ドルで現金により買収するとしている。一方、ネットフリックスは、1株当たり27.75ドルで現金と株式による案を提示している。
ネットフリックス共同最高経営責任者(CEO)のテッド・サランドス氏とグレッグ・ピーターズ氏はワーナーの決定を歓迎した。
7日に当局に提出された文書によると、ワーナーの取締役会は2025年12月23日、パラマウントがその前日に出した修正提案を検討し、エリソン氏の個人保証や、違約金の58億ドルへの増額といった改善点を認めつつ「多大なコスト」が伴うとみなした。パラマウントが運営制限を課すことへの懸念も改めて示された。
アナリストらは、ネットフリックスの提案の方が資金調達計画が明確で、買収を巡るリスクが少ないと指摘している。
ワーナーの第5位株主であるハリス・オークマークは以前、パラマウントの修正案は「十分でない」とロイターに述べた。
一方、別の主要株主ガベリ・ファンズのマリオ・ガベリ氏は、パラマウントの全額現金のオファーの方がより単純で規制当局の早期承認が可能だとし、パラマウント案を支持する可能性が高いとした。第7位株主のペントウォーター・キャピタルもワーナーへの書簡でパラマウント案を支持し、取締役会がパラマウントと交渉しないのは間違いだと伝えた。
ワーナーのサミュエル・ディ・ピアッツァ会長はCNBCに対し、現在パラマウントとは交渉していないが、取引にはオープンだと言明。パラマウントとネットフリックスのいずれの提案も規制当局の承認に向けた道筋があるとした。その上で「パラマウントは説得力のある提案を行う必要がある」と述べた。