
Abigail Summerville
[ 11月17日 ロイター] - ピンクベリーやコールド・ストーン・クリーマリーを経営するカナダのMTYフード・グループMTY.TOは、トロント・ドミニオン・バンクTD.TOに売却を依頼した。
ロイターが月曜日に同社の計画を報じた後、MTYの株価は13%以上急騰した。同社はまた、戦略的見直しを行うために財務アドバイザーを雇い、「会社の全部または一部の売却を含むがこれに限定されない」さまざまな選択肢を検討していることを確認する声明を発表した。
このアドバイザーの名前は明かされておらず、TD銀行はコメントを求めても返答しなかった。
モントリオールに本社を置くMTYは、記事掲載前の時価総額が約5億5,000万ドルで、ピンクベリー、コールド・ストーン・クリーマリー、ウェッツェルズ・プレッツェル、パパ・マーフィーズ、タコタイムなど、世界中で80以上のレストランチェーンを運営またはフランチャイズ展開している。店舗数は7,061で、そのほとんどがフランチャイズで、直営店は256店舗ある。
クイックサービス・レストラン業界は、資金繰りに苦しむ消費者が外食を控えるようになったため弱含みで推移しており、金曜日までの累計株価は25%近く下落した。
8月31日に終了した第3四半期、MTYの売上高は前年同期比約1%増の2億9700万ドルだったが、オーナー帰属純利益は約20%減の2790万ドル(希薄化後1株当たり1.22ドル)だった。
情報筋によれば、どのような取引であっても、同社の市場価値に対してプレミアムがつく可能性が高いという。フランチャイズ・レストラン・チェーンからの安定したロイヤルティは、近年プライベート・エクイティの買い手を惹きつけている。
MTYのスタンレー・マー会長は、1979年にわずか1店舗のレストランで同社を設立した。LSEGのデータによると、同氏は2004年から2018年までCEOを務め、13.9%の株式を保有する筆頭株主である。