
[14日 ロイター] - 小売り大手ウォルマートWMT.Nは14日、ダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)(59)が2026年1月末で退任し、米国部門トップのジョン・ファーナー氏(51)が後任に就く人事を発表した。米小売業界が関税措置の影響や不透明な経済情勢、不安定な個人消費といった厳しい経営環境にさらされる中、経営陣の交代が相次いでいる。
マクミロン氏は27年1月末まで顧問を務める。14年のCEO就任以来、ウォルマートの株価は約4・2倍に上昇し、S&P総合500種指数の上昇率を上回って推移している。
テルシー・アドバイザリー・グループのアナリスト、ジョセフ・フェルドマン氏は「マクミロン氏はテクノロジーを原動力にウォルマートをさらに巨大かつ強固な小売企業へと変革した」と述べた。「ファーナー氏は理にかなった選択で、企業文化への適合性も高いだろう」と言及した。
ファーナー氏は、時間給従業員としてウォルマートに入社後、営業関連や調達などに携わった。傘下の会員制量販店「サムズクラブ」のトップも務めた。
米小売り大手では今年に入り、百貨店のコールズ、クローガー、ターゲットなどが新たなCEOを指名している。