メタ、Connect 2025で初のディスプレイ搭載AIグラスを発表、ウェアラブル技術競争を先導

TradingKey - 東部時間の水曜日、メタのマーク・ザッカーバーグCEOは年次Connect会議で人工知能ハードウェアの画期的進展を発表。消費者向け初のディスプレイ搭載AIスマートグラス「メタ・レイバン・ディスプレイ」を公開した。

産業界はこの製品発表を、AIグラスカテゴリを概念実証から大衆普及へと導くメタの重要な飛躍と評価。大きな注目を集めている。

ディスプレイ+ジェスチャー制御が革新の焦点

以前のリーク情報と一致し、メタ・レイバン・ディスプレイはクラシックなレイバン・アビエイターシリーズのデザインを基にしているが、以前のディスプレイ非搭載モデルよりやや大型で、追加部品と大型バッテリーを収容。核心的な革新は右目用の単眼フルカラーディスプレイで、解像度600×600ピクセル、視野角20度、リフレッシュレート90Hz、最大輝度5000ニットを備え、さまざまな照明条件下でクリアで滑らかな視覚体験を提供。

さらに、UV検出機能を搭載し、周囲の明るさを自動で感知してディスプレイの動作と明るさを調整。表示品質とバッテリー寿命を最適化する。

メタはこのグラスに「ニューラルバンド」と呼ばれるリストバンドを組み合わせた。このバンドは前腕の筋肉からの微弱な電気信号（筋電図、EMG）を検出し、精密なジェスチャー制御を可能にする。親指のスワイプで音楽を操作、指をつまむことでボリューム調整などができる。

EMGを基にしたハンドライティング機能も開発中で、手首バンドによるジェスチャー入力で英語分速30語を達成。これにより、単なる情報閲覧やメッセージ返信（WhatsApp、Messenger、Instagram対応）を超えた、ARグラスでのリアルタイム動画通話機能を初実装。ユーザーは第一人称視点の映像を直接共有でき、リアルタイムの会話キャプションと翻訳機能もサポート。

AR競争の激化

ザッカーバーグCEOはプレゼンで「10年以上にわたりグラスの開発に取り組んできたが、これまでにない製品だ。これはプロトタイプではなく、数週間後に購入できる実用化された製品だ」と強調。メタ・レイバン・ディスプレイの価格は799ドルで、9月30日に正式発売予定。

フォレスターのマイク・プロウクス研究ディレクターは「アップルウォッチがスマートフォンの代替品として登場したときを思い出させる」と述べた。

興味深い点は、以前のレイバン・メタシリーズと異なり、新モデルは名前に「メタ」を先頭に置いた「メタ・レイバン・ディスプレイ」となっている点。この微妙な調整は、メタがこの製品をオリジナルiPhone発売に匹敵する戦略的製品と位置付けていることを間接的に示唆している。

もちろん、メタがこの分野に最初に参入したわけではない。グーグルは2013年にグーグルグラスを発表したが、価格・プライバシー・社会的受容性の問題で失敗。しかし過去10年間、スマートグラスを支えるコア技術（プロセッサー、バッテリー、マイクロディスプレイ、カメラなど）が大幅に進化し、製品成熟の基盤を築いた。

メタの先行策はAR競争における他のテック巨頭を刺激するだろう。業界はグーグルやアップルなど競合他社もAR製品を発表すると広く予想している。

発表後、メタ株は時間外取引で0.5％上昇。TradingKey株価スコアは7.03ポイントの「買い」評価を付け、ソフトウェア・ITサービス株470銘柄中50位。ウォール街アナリストの目標平均価格は850.312ドルで、現在価格775.715ドルから9.15％の上昇余地を示している。

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