Juby Babu
[ 9月9日 ロイター] - オラクルORCL.Nは24日、オラクル・クラウド・インフラストラクチャー事業の計上収益が5兆ドルを超える見込みだと発表した。比較的低コストのクラウド・インフラストラクチャー・サービスに対する需要の高まりが追い風となり、同社の株価は取引終了後に27%上昇した。
8月31日に終了した第1四半期において、オラクルの残存履行義務(RPO)は359%増の4,550億ドルに達した。
サフラ・カッツ最高経営責任者(CEO)は、「今後数ヶ月の間に、さらに数十億ドル規模の顧客と契約する見込みであり、RPOは5兆ドルを超えるだろう」と述べた。
今年に入り株価が107%以上上昇したオラクルは、今年度のOCI売上高を77%増の180億ドル、その後4年間で1440億ドルに成長すると予測した。
eMarketerのアナリストであるジェイコブ・ボーン氏は、「企業は明らかに、費用対効果の高いAIクラウドツールを求めており、オラクルはその需要を取り込むためのポジショニングをとっている」と述べた。
オラクルは、柔軟な導入モデルとともに統合されたクラウド技術を提供しており、顧客のさまざまな要求に応えることができる。
「チャットGPT、Gemini、Grokといった世界最先端のAI推論モデルは、すべてOracle Cloudで独自に利用できる。
業界アナリスト会社Valoirのレベッカ・ウェッテマン最高経営責任者(CEO)は、「オラクルは規模が小さいとはいえ、大規模な組織がAIイニシアチブをサポートするためにオラクル・クラウドに注目する中、インフラへのオラクルの投資が継続的に成果を上げていることを、現在と予測の両方の数字が示している」と述べた。
オラクルは、アマゾンAMZN.O、アルファベットGOOGL.O、マイクロソフトMSFT.Oと、それぞれのクラウドインフラでOCIを稼働させる契約を結んでいる。これらの顧客からの収益は、第1四半期に1,529%増加した。
「ラリー・エリソン会長は、「ハイパースケーラのパートナー3社にさらに37のデータセンターを提供し、合計71のデータセンターを提供することで、マルチクラウドの収益は数年にわたり四半期ごとに大きく成長すると期待している。
「さまざまな環境にわたって統合ソリューションを提供することで、オラクルはクラウド分野で後れを取らないだけでなく、実際に先頭を走っている。S&PグローバルのVisible Alphaのリサーチ責任者であるメリッサ・オットー氏によると、「これにより、多用途なクラウドオプションを求める企業がさらに増える可能性がある」とのことだ。
オラクルはまた、第1四半期に3つの異なる顧客と4件の数十億ドル規模の契約を締結し、売上高が12%増の149億3000万ドルに達したと発表した。
オラクルは第2四半期について、総収益は12%から14%成長し、クラウド収益は32%から36%成長すると見ている。