[ 8月27日 ロイター] - エイミリックス・ファーマシューティカルズAMLX.Oは22日、希少な脳障害の実験薬について、中間段階の試験で患者の症状を改善できなかったため、開発を中止 すると発表した。
AMX0035 は、進行性核上性麻痺(PSP) と呼ばれる希少で致死的な脳障害の患者を対象に、24週間の試験でプラセボに対する効果が認められなかった ため、同社の株価は市場前取引で1.7%下落した。
AMX0035は、 2022年に筋萎縮性側索硬化症の治療薬として食品医薬品局(FDA)から 承認 ( (link) )さ れ、米国では「リリブリオ(Relyvrio)」というブランド名で販売されていた。しかし、同社は 昨年、重要な後期臨床試験で失敗したため、米国とカナダから同薬の販売( (link) )を自主的に取りやめた。
TDコーウェンのアナリストは顧客メモの中で「若干の失望ではあるが、投資家はこのデータに対して非常に低い期待を持っていたと思われる」と書いている。
PSP試験の失敗により 、同社は中期試験と非盲検延長試験の両方を中止することになったとエイミリックスは述べている。また、PSPを対象とした後期臨床試験も実施しない予定である。
「この結果には失望しています」とチーフ・メディカル・オフィサーのCamille Bedrosian氏は述べ、同社はPSPにおけるAMX0035に「高いハードル」を設定していたと付け加えた。
同社によると、 PSPは 世界で約10万人に7人が罹患しているという。この脳障害は、運動、バランス、眼球運動、嚥下、発話に影響を及ぼすが、 現在FDAが承認した治療法はない。
エイミリックス社はまた、糖尿病と視力低下を引き起こすまれな遺伝性疾患であるウォルフラム症候群の治療薬としてAMX0035を試験中であるという。
同社は他にも実験薬を有しており、その中には肥満後低血糖症(減量手術を受けた人が危険な低血糖に陥る症状)に対するアベキシチドも含まれている。
同社は昨年、Eiger BioPharmaceuticals社から (link) avexitideを買収した。