Nivedita Balu
[トロント 8月8日 ロイター] - カナダの生命保険会社サン・ライフ・ファイナンシャルSLF.TOは、メディケイドの資金調達が不透明なため、米国の歯科事業の2025年の利益目標を下回ると 発表した。
2022年にデンタクエストを25億ドルで買収して歯科事業を強化した保険会社は、今年の歯科事業の基礎純利益は1億ドルを下回る見込みだと述べた。
この部門は ここ数四半期苦戦している。
予想修正の背景には、メディケイドの財源が不透明なため、保険料率に関する州との交渉が遅々として進まず、メディケイドの請求額が増加していることがあると同社は述べている。
サンライフはデンタクエスト事業を通じてメディケイドとメディケア・アドバンテージの歯科給付を管理するために米国の州と協力しており、政府からの資金援助に依存している。
ナショナル・バンクのアナリスト、ガブリエル・デシェイン氏は、「2025年の利益目標を撤回させた米国の歯科事業における逆転現象は、当四半期以外にも影響を及ぼすと我々は考えている」と述べた。
アナリストによると、 サンライフの歯科事業は、 ドナルド・トランプ米大統領が最近発表した減税・歳出法案(One Big Beautiful Bill Act)の条項の影響を受けやすいという。受給資格要件が強化されれば、メディケイドの加入者数が長期的に縮小する可能性があるため、 この事業の 将来的な成長の 重荷となる可能性がある。
サン・ライフU.S.の基礎純利益は依然として12%以上の成長を見込んでおり、歯科事業は同地域全体の収益の少なくとも3分の1に貢献すると予想される。
同社の基礎利益の約5分の1を占める米国では、基礎純利益は4%減少した。
LSEGのデータによると、第2四半期の基礎利益は1.79カナダドルで、 アナリストの平均予想1.78カナダドルを上回った。
同業のマニュライフMFC.TOは、米国事業の不振が響き、アナリスト予想を下回る (link)。