
Echo Wang
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXと人工知能(AI)企業xAIが、年内に予定されるスペースXの新規株式公開(IPO)に先立ち、合併に向けた協議を進めている。事情に詳しい関係者の話と、ロイターが確認した直近の開示情報で判明した。
スペースXと、Xを傘下に置くxAIは、いずれもマスク氏が最高経営責任者(CEO)を務めている。両社が統合すれば、ロケット事業や衛星通信サービス「スターリンク」、X、生成AIグロックなどが一体化される。
マスク氏が進める宇宙空間にAI向けデータセンターを建設する構想にも弾みがつきそうだ。
関係者によると、合併はxAIの株式をスペースXの株式と交換する形になる見通し。合併手続きを円滑に行うため、西部ネバダ州に2つの事業体が設立された。
ただロイターは、合併取引の評価額や具体的な実現時期、主要目的を確かめることはできなかった。
ネバダ州の企業登記記録では、これらの事業体が立ち上げられたのは今月21日だ。そのうちの一つはスペースXと同社のブレット・ジョンセン最高財務責任者(CFO)が管理メンバーとして記載されており、もう一つはジョンセン氏が唯一の役員となっている。
登記記録には、これらの事業体の目的や取引における役割に関する情報は含まれていない。
関係者は、xAI経営幹部の一部はスペースX株の代わりに現金を受け取る選択肢が与えられる可能性もあると述べたが、合併取引の枠組みや実現時期はなお流動的だと付け加えた。
スペースXは既に世界屈指の価値を有する非上場企業で、最近のインサイダー向け株式売り出しでの評価額は8000億ドル。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、xAIが2025年11月に2300億ドルと評価されたと伝えている。ロイターを含む複数のメディアの報道では、スペースXが今年中に上場を計画しており、評価額は1兆ドルを超える見込みだ。