
Kane Wu
[ 11月20日 ロイター] - KKRKKR.Nは、アジアで5番目となるプライベート・エクイティ・ファンドの資金調達を開始した。
このグローバル・プライベート・エクイティ・ファームは、今週から投資家向けにファンドのマーケティングを開始したという。
新ファンドの最終的な規模は、市場の反応次第で目標額を上回る可能性があると、関係者は付け加えた。新ファンドは引き続き、消費財、ライフサイエンス、金融サービス、ヘルスケア、産業などのセクターにフォーカスしていくと、情報筋の一人は語った。
KKRはコメントを控えた。
活動が活発化
アジアにおけるプライベート・エクイティ活動は、資本市場の温暖化により新規株式公開によるエグジットが可能になり、また日本やインドなどの市場における資産が投資家にとってより魅力的になったことから、活発化している。
KKRのアジアにおけるプライベート・エクイティ投資から投資家に還元された資本の総額は、今年に入って73億ドルを超えたと、ロイターが今月初めに報じている (link)。
KKRの共同最高経営責任者(CEO)のジョー・ベーは、今月初めに香港で開催されたサミットで、今年投資家に還元されるプライベート・エクイティ資金の半分がアジアからのものであると述べた。
KKRは2021年、アジアで4本目となるバイアウト・ファンドで150億ドルを調達した。
KKRは最近の決算説明会で、第3号ファンドと第4号ファンドの総内部収益率は20%を超えたと述べた。第4号ファンドは9月末までに資本の40%を回収した。
リターンの刈り取り
直近では、KKRは日本の輸送・物流会社LOGISTEEDの株式19.9%を日本郵便に約1420億円で売却した。
また、日本のスーパーマーケット・チェーンである西友を25.5億ドルで売却し、インドのJBケミカルズ・アンド・ファーマシューティカルズJBCH.NSの支配権を約14億ドルで取得した。
情報筋の一人は、第5号ファンドの投資ポートフォリオを日本、インド、中国、韓国、東南アジアを含む市場全体でバランスさせるつもりだと語った。