Alexander Cornwell
[エルサレム 18日 ロイター] - 複数の関係筋によると、アラブ首長国連邦(UAE)は、イスラエルのネタニヤフ首相がヨルダン川西岸地区の一部または全部を併合した場合、イスラエルとの外交関係を格下げする可能性がある。
UAEはイスラエルと外交関係を持つ数少ないアラブ諸国の1つ。外交関係が格下げされれば、イスラエルが米国の仲介でUAEなどとの国交を2020年に正常化した「アブラハム合意」が大きく後退することになる。
イスラエル政府は最近、ヨルダン川西岸併合の布石とも取れる措置を講じており、国連や大半の国がこうした動きに反対している。
UAEは今月、イスラエルに対しヨルダン川西岸の併合は「レッドライン(越えてはならない一線)」だと警告しており、関係筋によると、対応策として駐イスラエル大使の召還を検討している。ただし、関係を完全に断絶することは考えていないという。
関係筋によると、UAEは先週、11月に開催されるドバイ航空ショーへのイスラエル防衛企業の出展を禁止することを決定した。
在アブダビのイスラエル大使館の報道官は、イスラエルがアブラハム合意に対するコミットメントを維持しており、今後もUAEとの関係強化に努めていくと述べた。