Jacob Gronholt-Pedersen Maggie Fick
[コペンハーゲン 8月21日 ロイター] - ノボ ノルディスクNOVOb.COの大ヒット減量薬ウェゴビーの売上が好調になるにつれ、デンマークの製薬会社は製造能力と販売網の拡大に奔走し、5年間で従業員数をほぼ倍増させる雇用を行った。
現在、売上は伸び悩み、人員削減が迫っている。
年次報告書によると、ノボの従業員数は2019年の約43,260人から昨年末には77,350人に増加し、毎週平均131人の新たな職務が与えられており、同期間に従業員数が36,000人から47,000人に増加したライバルのイーライリリーLLY.Nよりもはるかに速いペースで増加している。
ノボ社の急速な拡大は、現在、投資家や経営陣からさえも厳しい目を向けられている。リリー社のゼップバウンド (link)、米国ではより安価な減量用模倣化合物 (link)、コスト圧力や競争激化に直面している。
"私は節約を探す場所を限定したくありませんし、給与はコスト項目です。私はすべてを調べるつもりです」と、就任初日の8月7日、マジア・マイク・ドゥストダーCEO (link) は語った。その2週間後の水曜日、ノボ社は、重要でない職務について世界的な雇用凍結((link))を実施したと発表した。
人員削減計画の詳細について尋ねられた同社の広報担当者は、ロイターにドゥストダーのコメントを紹介した。
同社が提出した書類によると、この5年間の雇用急増により、従業員コストは昨年までにほぼ2倍の99億ドルに達した。ノボ社の売上総利益率は今年圧迫され、第2四半期には過去2年半で最低の水準に達した。
株式市場は、ノボ社の時価総額から4,900億ドルを消し去った。同社は、今年2度にわたって利益を警告し、2025年下半期の売上高が前年同期比で減少する可能性があると述べた後、事態を好転させるためにドゥストダーを指名した。
ノボ株を保有するデンマークを拠点とする投資会社アルタスコープのトレーディング責任者ラース・ヒッティング氏は、「ノボの収益は、コスト面を無視できるほど好調だった」と述べ、同社は「自己満足」に陥っており、スリム化が必要だと付け加えた。
「ノボは今、ウェゴビーに行こうとしている。
営業職がリスクに
一部のアナリストは、業界では一般的なコスト削減策である営業部門のレイオフを予想している。ノボ社は、第2四半期決算((link))において、2型糖尿病治療薬であるリベルサスの販売優先順位を下げることを示唆した。同剤の売上は、ウェゴビーと同じ有効成分を持つオゼンピックの需要急増に押され、減少している。
「TDコーウェンのアナリスト、マイケル・ネデルコビッチ氏は、「これは偶然ではないでしょう。"企業がコスト削減をしようとするとき、おそらく不振薬の販売力にまず目を向けるだろう"。
ノボ社は、すでにオゼンピックを宣伝していたスタッフに頼るのではなく、ウェゴビーを医師に売り込むために新たな米国営業部隊を作った、と同薬の発売に詳しい3人の元従業員がロイターに語った。
そのためコストがかさみ、同じ医療機関への働きかけが重複することもあったという。全員が、かつての雇用主について率直に話すため、名前を伏せた。
ノボ・ノルディスクの広報担当者は、事業構造に関するコメントを避けた。
ウェゴビーに対する当初の空前の需要に応えるため、ノボ社はデンマークと米国の工場拡張にも数十億ドルを投資した。同社は2024年初めに、過去2〜3年の新規採用者の約70%が製造部門だったと発表した。
広報担当者によると、昨年、ノボ・ノルディスクの支配的株主であるノボ・ホールディングスが買収した医薬品受託製造会社キャタレントからの従業員約3,200人を含め、新規採用者の49%が製造関連だったという。
コペンハーゲンを拠点とする製薬業界コンサルタント会社、パイプライン・クラリティ(Pipeline Clarity)の創業者で代表を務めるシモン・ビルクソ・ラーセン(Simon Birkso Larsen)氏は、ノボを顧客としてカウントしていない。ラーセン氏は2015年から2017年までノボ ノルディスクの社員だった。
「ノボは急速に人材を採用したため、組織内で誰が何をしているのかを把握するのが難しくなった......何人統合しても効果的でいられる人数には限界がある」と彼は語った。
(ドル=6.3995デンマーク・クラウン)