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〔GRAPHIC〕米雇用統計、労働統計局長解任に結び付いた大幅下方修正

ロイターAug 5, 2025 3:20 AM

- 米労働省が1日発表した7月の雇用統計で6月と5月の非農業部門雇用者数が大幅下方修正されたことで、トランプ大統領は同省労働統計局(BLS)のエリカ・マッケンターファー局長の解任に動いた。修正幅はどの尺度で見ても異例の大きさだった。

実際、6月分と5月分の増加幅は合計で25万8000人下方修正され、新型コロナウイルスのパンデミック局面序盤を除けば、少なくとも1979年以降で最大の下方修正だった。

修正の中身は以下の通り。

<1回目の修正>

通常、毎月第1金曜日に発表される雇用統計には、直近月の速報値と過去2カ月分の修正値が含まれる。BLSが修正を行うのは、速報値発表後も数週間にわたって調査の回答が届くことや、毎月の推計値に影響する季節調整の係数を更新するためだ。

7月の雇用統計では、6月の非農業部門雇用者数の増加幅が13万3000人下方修正された。ここ数年間では、雇用者数増加幅の速報値は下方修正される場合の方が多い。過去1年間では、12回の雇用統計のうち8回で下方修正されている。

6月分の下方修正幅は、2021年4月に発表された同年3月分が翌月に14万6000人下方修正された以降で最大となった。今年6月までの過去3年間では、修正の中央値は1万人の下方修正。これに対しパンデミック前の10年間の中央値は8000人の上方修正、1979年の統計開始以降の中央値は2000人の上方修正となっている。

<2回目の修正>

7月の雇用統計で5月分の増加幅は12万5000人下方修正された。これは2回目の修正としては、パンデミック局面を除けば、1983年3月分が同年6月の発表で12万7000人引き下げられて以降、最大の下方修正となった。

<過去2カ月分合計の修正幅>

7月の雇用統計で5月分と6月分の合計の下方修正幅は、パンデミック局面を除けば過去最大だった。1979年以降では、過去2カ月分合計の増減幅は中央値で1万人の上方修正となっている。

雇用者数の絶対値で見ても、今回の修正幅は異例の大きさだ。2カ月分の絶対値で今回より大きな修正が行われたのは、2021年11月と12月の計70万9000人増、2020年3月と4月の計64万2000人減、1983年8月と9月の計28万5000人増、1981年4月と5月の計41万4000人増の4回のみだった。

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