[1日 ロイター] - 米半導体大手インテルINTC.Oは1日、投資会社アポロ・グローバル・マネジメントAPO.Nに以前売却したアイルランドの半導体工場の持ち分49%を、142億ドルで買い戻すと発表した。インテルの財務状況が改善し、人工知能(AI)発達に伴って同社の半導体に対する需要が拡大していることが背景にある。
アイルランドの首都ダブリン郊外にあるこの工場についてインテルは2024年、持ち分の49%をアポロに112億ドルで売却し、合弁形式にすることで欧州や米国での事業拡大資金を確保していた。
その後、インテルはトップが交代。現在のリップブー・タン最高経営責任者(CEO)は、人員削減、資産売却、同業エヌビディアNVDA.Oや米政府からの出資受け入れを含む思い切った経営改革を断行して財務体質強化を進めている。
AIモデルが「推論」段階に移行し、インテルのCPU(中央演算処理装置)の需要が高まったことも、今回の判断を後押しした。
インテルのデービッド・ジンズナー最高財務責任者(CFO)は「われわれのバランスシートはより強固となり、財務規律は改善し、事業戦略は進展した」と述べた。
インテルは持ち分買い戻し資金について、手元現金と約65億ドルの新たな借り入れで賄うと表明。買い戻しを通じて来年以降、増益と信用力向上が期待できるとしている。
アイルランドの工場は「インテル4」および「インテル3」の製造プロセスを用いてパソコン向け「コア・ウルトラ・プロセッサー」やサーバー向け「Xeonプロセッサー」などを生産している。
同工場は、極端紫外線(EUV)露光装置を駆使するインテル4プロセスが導入されたインテル初の量産拠点だった。