
[6日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカAZN.Lが6日発表した2025年7─9月期(第3・四半期)決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比10%増の151億9100万ドル、1株当たりコア利益は12%増の2.38ドルだった。いずれも公表していた業績予想を上回った。主力の医薬品の需要が堅調だった。
25年12月期の通期業績見通しについては、売上高の伸び率が1桁台後半、コア利益は2桁台前半とした従来からの予想を据え置いた。バークレイズなど一部のアナリストは引き上げを期待していた。アストラゼネカは予想据え置きの理由として、ジェネリック医薬品(後発薬)との競争やコスト上昇などを挙げた。
米国での売上高は9%増の約65億5000万ドル、中国では5%増の約17億6000万ドルだった。
アストラゼネカは、30年までに年間売上高を800億ドルに拡大する目標を掲げている。パスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は声明で「年初から9カ月間は全般的に堅調に推移している。成長持続に向けた良好な基盤を築き、30年の目標達成に向けて進んでいく」と述べた。売上高の4割以上を占める米国市場での拡大に向け、今年7月に500億ドルの対米投資計画を発表している。このほか、ニューヨーク証券取引所にも上場する方針だ。